NanDの投資ブログ

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相場の格言「亥固まる」

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今年の大発会ですが、米アップルの売上高見通しの下方修正等の影響(アップルショック)もあり、大発会として3年ぶりの下落となりました。

波乱のスタートとなりましたが、皆様は今年のマーケットをどのように予想しているのでしょうか。


日本取引所グループCEOによる恒例の「年頭ご挨拶」において、「今年のマーケット」について言及されています。

最後に、今年のマーケットについて、お話しさせていただきます。
世界経済については、様々な不透明要素があるにも関わらず、昨年11月の経済協力開発機構の発表によれば、実質GDP成長率は3.5%と見込まれています。
国内では、今年は消費税の引上げが予定されており、過去の経験から景気の冷え込みを心配する声もありますが、政府から大胆な景気刺激策や減税が打ち出されていることから、極端な落ち込みは避けられるのではないかと、私は見ています。
年始早々、米国株式市場は波乱の幕開けとなっておりますが、日本企業が取り組んできたガバナンスの改善、稼ぐ力の向上を踏まえれば、今年のマーケットの見通しは決して悪くはないと思います。
5月には新しい天皇陛下が即位されます。また、秋には、日本でラグビーワールドカップが開催されます。さらに来年には、東京オリンピックパラリンピックも控えており、日本全体が新しい気持ちで益々盛り上がっていくのではないでしょうか。
今年は亥年であり、相場の格言では「亥固まる」と言います。株価は、下値を探る場面もあるかもしれませんが、それを底値に踏み固めて、大きな飛躍へと繋がっていく、そのような1年になることを期待しております。

 

出典:日本取引所グループ ホームページ

www.jpx.co.jp

 

上述の今年(2019年1月4日)の「年頭ご挨拶」だけだと、そのニュアンスが伝わりにくいかと思うので、比較対象として、昨年(2018年1月4日)の「年頭ご挨拶」を以下に示します。

続いて、今年のマーケットについて、一言、お話しさせていただきます。
先ほど申し上げました、昨年9月以降の相場の活況は、アベノミクスが継続、推進されるという期待と信頼を受けてのものと思います。

株価を決める第一の要因は企業価値であり、その根本は各企業の「稼ぐ力」にあります。日本企業のROEは、日経平均採用銘柄でみて10%台に上昇してきており、力は着実に向上しています。
さらに、今年は戌年であり、相場の格言によれば「戌笑う」と申します。とても縁起のいい年だと期待しているところでございます。
今後も、企業の収益力を決定づける環境が大きく変わらない限りは、日本のマーケットの見通しは明るいものになると確信しています。

 

出典:日本取引所グループ ホームページ

www.jpx.co.jp

 

このように昨年と今年の「年頭ご挨拶」を比較してみると、昨年は「日本のマーケットの見通しは明るいものになると確信」と強気な表現がされているのに対し、今年は「今年のマーケットの見通しは決して悪くはないと思います」という部分を含めて、やや弱気な表現が目立つ印象を受けます。

 

今年のマーケットは、スタート(大発会)だけでなく、今後も波乱の展開がある可能性を考慮し、しっかりとリスク管理していきたいと思います。