豊洲市場 マグロ初競り(最高値3億3360万円)
2019年1月5日早朝、豊洲市場(東京都江東区)で初めてとなる初競りが開かれ、青森県大間産のクロマグロ(本マグロ)が1匹3億3360万円の史上最高値で競り落とされました。
以下の東京都中央卸売市場ホームページによると、昨年の初競りでのキロ当たりの最高値が16万円であったのに対し、今年はキロ当たり120万円なので、今年のほうが100万円以上高いことになります。
出典:東京都中央卸売市場ホームページ
http://www.shijou.metro.tokyo.jp/torihiki/pdf/pdf/torihiki/01/31maguro.pdf
豊洲市場初ということもあり、破格のご祝儀価格になったと思いますが、過去(築地市場での初競りの最高値)を超えたというところに大きな意味があると感じます。
長年の積み重ねで信頼されてきた築地ブランドに対し、安全性への不安を掻き立てるニュースが先行した豊洲市場のブランドはまだこれからという状態だと思いますが、今回の初競りでの市場最高値での競り落としは、豊洲市場のブランド向上および宣伝効果に大きく寄与するものと思います。
競り落としたのは、すしチェーン「すしざんまい」を運営する「喜代村」。さすが木村社長、豊洲市場のブランド向上にも寄与する「お金の使い方」に尊敬の念を抱きました!
相場の格言「亥固まる」
今年の大発会ですが、米アップルの売上高見通しの下方修正等の影響(アップルショック)もあり、大発会として3年ぶりの下落となりました。
波乱のスタートとなりましたが、皆様は今年のマーケットをどのように予想しているのでしょうか。
日本取引所グループCEOによる恒例の「年頭ご挨拶」において、「今年のマーケット」について言及されています。
最後に、今年のマーケットについて、お話しさせていただきます。
世界経済については、様々な不透明要素があるにも関わらず、昨年11月の経済協力開発機構の発表によれば、実質GDP成長率は3.5%と見込まれています。
国内では、今年は消費税の引上げが予定されており、過去の経験から景気の冷え込みを心配する声もありますが、政府から大胆な景気刺激策や減税が打ち出されていることから、極端な落ち込みは避けられるのではないかと、私は見ています。
年始早々、米国株式市場は波乱の幕開けとなっておりますが、日本企業が取り組んできたガバナンスの改善、稼ぐ力の向上を踏まえれば、今年のマーケットの見通しは決して悪くはないと思います。
5月には新しい天皇陛下が即位されます。また、秋には、日本でラグビーワールドカップが開催されます。さらに来年には、東京オリンピック・パラリンピックも控えており、日本全体が新しい気持ちで益々盛り上がっていくのではないでしょうか。
今年は亥年であり、相場の格言では「亥固まる」と言います。株価は、下値を探る場面もあるかもしれませんが、それを底値に踏み固めて、大きな飛躍へと繋がっていく、そのような1年になることを期待しております。
出典:日本取引所グループ ホームページ
上述の今年(2019年1月4日)の「年頭ご挨拶」だけだと、そのニュアンスが伝わりにくいかと思うので、比較対象として、昨年(2018年1月4日)の「年頭ご挨拶」を以下に示します。
続いて、今年のマーケットについて、一言、お話しさせていただきます。
先ほど申し上げました、昨年9月以降の相場の活況は、アベノミクスが継続、推進されるという期待と信頼を受けてのものと思います。株価を決める第一の要因は企業価値であり、その根本は各企業の「稼ぐ力」にあります。日本企業のROEは、日経平均採用銘柄でみて10%台に上昇してきており、力は着実に向上しています。
さらに、今年は戌年であり、相場の格言によれば「戌笑う」と申します。とても縁起のいい年だと期待しているところでございます。
今後も、企業の収益力を決定づける環境が大きく変わらない限りは、日本のマーケットの見通しは明るいものになると確信しています。
出典:日本取引所グループ ホームページ
このように昨年と今年の「年頭ご挨拶」を比較してみると、昨年は「日本のマーケットの見通しは明るいものになると確信」と強気な表現がされているのに対し、今年は「今年のマーケットの見通しは決して悪くはないと思います」という部分を含めて、やや弱気な表現が目立つ印象を受けます。
今年のマーケットは、スタート(大発会)だけでなく、今後も波乱の展開がある可能性を考慮し、しっかりとリスク管理していきたいと思います。
「平成」とはどんな時代であったか
平成最後の初春を、いかがお過ごしでしょうか。
まだ平成が終わったわけではありませんが、改元が近づいてきており、「平成とはどんな時代であったか」、その歩みを振り返りたい気持ちになっております。
安倍内閣総理大臣による平成31年の年頭所感において、「平成」について以下のような言及がありました。
平成はバブルとともに始まり、経済はその後、長いデフレに突入しました。失われた20年、就職氷河期の到来、未曽有の自然災害。人口が減少する社会は成長できない。「諦め」という名の壁が日本を覆っていました。
私たちは、この壁に挑みました。
(中略)
私たちの子や孫たちに、希望に溢れ、誇りある日本を、引き渡していく。そのために、私の情熱の全てを、傾けていくことをお誓いいたします。
出典:首相官邸ホームページ
「平成とはどんな時代であったか」の答えは、人それぞれだと思いますが、「どんな時代で自分は何をしてきたか」「そして次の時代に自分は何をしていくのか」を考える非常に良い機会だと思います。
これまでの年末年始においては「昨年の振り返り」と「今年の抱負」を考えたことはありましたが、もっと中長期的に「一つの時代(平成)の振り返り」と「次の時代の抱負」まで考えたことはありませんでした。
改元(5月1日)まで、まだ時間があることですし、ゆっくりと自分なりに考えていきたいと思います。
個人予想
大発会(1月4日)は、株価が上昇しやすい傾向があるようです。
今年は改元の年ですし、今回の大発会には「ご祝儀相場」として株価の大きな上昇に期待しています。
また、個人的には、特に昨年12月の株価下落により割安感が強まっている銘柄が多くあるように感じているので、米国・中国・EUなどの国際的な動向を注視しつつ、基本的には「買い」のスタンスで臨みたいと思います。
TPP関連銘柄(商社)
TPP11協定が2018年12月30日に発効しました。
茂木大臣による記者会見(2018年12月28日)において、TPP11について以下のような言及がありました。
TPP11は、世界的に保護主義が台頭する中で、日本がリーダーシップを発揮して自由で公正な21世紀型の新しいルールを確立するとともに、人口5億人、GDP10兆ドル、貿易総額5兆ドルという巨大な「一つの経済圏」を作り出していくものであります。我が国にとっても、また、アジア・太平洋地域の将来にとっても、画期的な成果であると考えております。
出典:内閣官房ホームページ
https://www.cas.go.jp/jp/tpp/tpp11/pdf/181228_tpp_kaiken.pdf
このTPP11の恩恵を受ける企業については、すでに予想されて株価に織込み済みと思うのですが、期待を超える効果が今後の業績に現れれば、株価が急騰する可能性もあるはずです。
個人予想
個人的には、TPP11の恩恵銘柄として、商社に期待しています。
商社株は、株価が割安で、配当利回りが高い銘柄も多く、狙い目だと考えています。
特に、TPP11協定の発効だけでなく、その他の状況もふまえ、2019年は以下の5大総合商社に大きく期待しています。